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もう一度読みたい本を引っ張り出したら、栞がはさんであった。
彼女からもらったものだ。
今まで忘れていたが、記憶がよみがえった。
小さなプレゼントだった。
身の回りの小物には彼女からもらったものがいくつもある。
たくさんあると価値が薄れてしまうのだろうか? 
もしも一個だけしかなかったら、とても大切に扱うのだろう。
彼女とのキスも一回だけだったら鮮明な記憶として、いつまでも残るのだろう。
だからといって多くのプレゼントも、
数えきれないくらいのキスも、価値がない訳じゃない。
この一枚の栞も大事なものだ。
生活の中に彼女がいる。
出会ってから今に至る時間の中に彼女がいる。
一個のプレゼントや、一回のキスのようには大きな存在ではないが、
もっとたくさんの、物や時間の中で
彼女自体の存在が大きくなっていった。
by ryu2005 | 2006-02-09 23:28


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